春季大祭が斎行されました(4/28-4/29)

こんにちは。

2021年4月28日(水)~4月29日(木)にかけて、例年に比べると小規模となりましたが、八坂社の春の大祭が斎行されました。

 

4月28日(水)は・・・宵祭(よいまつり)

4月29日(木)は・・・本殿祭(ほんでんさい)と神幸祭(じんこうさい)

 

をそれぞれ行いました。どのように違うか簡単にご説明しますと・・・

 

宵祭は、翌日の大祭がとどこおりなく斎行されますように、といった願いを込めて大祭の前夜に行うお祭りです。富来神社では、神職、宮関係者などが参加します。

いわゆる「前夜祭」的位置づけとなります。

 

一方の本殿祭と神幸祭は、地域をあげて盛大に行われる祭事です。

本殿祭ですが、先ず本殿(御神体がお鎮まりになっているところ)の御扉(みとびら)開閉を行います。富来神社では御扉の開閉を行うのは春と秋の大祭のときのみです。

その後、御供物を献上する献饌(けんせん)、宮司による祝詞奏上、氏子代表の祈願詞奏上、関係者が玉串(たまぐし)を奉って拝礼、御供物を撤下する撤饌(てっせん)と神事は進行していきます。

 

※参考までに、数年前の本殿祭の写真です。↓↓↓

 

 写真は「修祓(しゅばつ)」と呼ばれる祓いの神事です。

 修祓では、祭典に臨む前に神饌(※しんせん)、神職・関係者を祓う目的で行います。

 ※御供物を指します

 

 

本殿祭の神事が終わると、その後は御神輿が「神様の休憩所(目的地)」を意味する御旅所(おたびしょ)を目指して巡業を行います。これを神幸祭(じんこうさい)と呼びます。

 

神事が終わると、直会(なおらい)を行います。直会は神様にお供えしたお神酒やお穀を奉仕した皆でいただきつつ座談します。お祭りの後に行う密かな「打ち上げ」であり、奉仕する氏子や宮関係者の絆もより深まります。

 

―宵祭本殿祭・神幸祭の違いはこのようなところです。

 

ただし、現在の新型コロナ感染症の拡大防止を踏まえて、御神輿の巡業や直会は実施せず、飲食を伴う直会は略式で執り行っています。

 

大祭における本義は、神社に鎮まる神様の御神威を高めることにあります。

本来であれば神輿が村の中を練り歩いたりと、一年にわずか二回の盛大でにぎやかな大祭ですが、コロナ禍においてはお祭りらしい活気が失われてしまい、神様に対して十分なおもてなしができず、宮関係者としても大変心苦しく悔しい思いを抱いております。

 

一つ一つの神事や作法に意味を見出し、先人から引き継いできた伝統ある祭典を短縮していく事は非常に残念ではありますが、この悪疫蔓延る世の中が一日でも早く元の状況に戻れるよう、当社はこれからも【厄除・開運】の御祈りを捧げるばかりです。